はじめに
「営業」と聞くと、みなさんはどんなイメージを思い浮かべますか?
スーツ姿で訪問して商品を売り込む人、電話でひたすらアポイントを取る人、あるいは「ノルマに追われて大変そう」という印象を持っている方も多いかもしれません。
実際、営業は「商品やサービスを売る仕事」ですが、その本質はもっと広く、そして奥が深いものです。この記事では「営業ってそもそも何をする仕事なのか」を、初心者にもわかりやすく解説していきます。
営業の基本的な役割とは?
営業の役割を一言で表すと、「お客様と会社をつなぐ架け橋になること」です。
会社にはさまざまな職種があります。企画が新しい商品を考え、開発がそれを形にし、製造やシステムが作り上げ、広報が情報を発信し、経理が数字を管理します。
その中で営業は、「お客様に直接会い、会社の商品やサービスを提案する」という役割を担っています。つまり、会社の最前線に立ち、会社とお客様を結びつける重要なポジションなのです。
営業の具体的な仕事
営業と一口に言っても、実際の仕事内容は幅広いです。代表的な流れを見てみましょう。
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リストアップ・アプローチ
売れそうなお客様を探し、電話やメール、訪問でアプローチします。 -
ヒアリング(聞き取り)
お客様が抱えている悩みや課題を丁寧に聞き出します。
「売る」のではなく「聞く」が第一歩です。 -
提案
ヒアリング内容をもとに「こういう解決方法があります」と提案します。 -
商談・クロージング
お客様が納得したら契約や発注につなげます。 -
アフターフォロー
売って終わりではなく、購入後のフォローや新しい提案につなげます。
こうしてみると、営業は単に「売り込む」仕事ではなく、お客様の問題解決のパートナーになる仕事だと分かります。
営業は「3つのタイプ」に分けられる
営業にはいくつかの種類があり、企業や業界によってスタイルが異なります。代表的な3つを紹介します。
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新規開拓営業
まだ取引がないお客様にアプローチし、関係を築く仕事。飛び込みやテレアポが代表的です。 -
ルート営業
すでに取引のあるお客様を定期的に訪問し、継続的に受注を獲得する仕事。信頼関係づくりが重要です。 -
インサイドセールス
電話やメール、オンライン会議を中心に営業を行うスタイル。近年は効率的な営業として注目されています。
営業の「目に見えない役割」
営業は「売上を上げる」という直接的な成果が求められますが、実はそれ以上に重要な役割もあります。
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お客様の声を会社に届ける
営業はお客様と直接接しているため、「商品が使いにくい」「もっとこうしてほしい」という声を社内にフィードバックすることができます。これが新商品開発やサービス改善につながります。 -
会社の顔として信頼を築く
お客様は「その営業担当だから契約した」ということが少なくありません。人と人との信頼関係が売上に直結します。 -
社内外をつなぐ調整役
営業は社内の開発・製造・カスタマーサポートなどと連携しながら、お客様に最適なサービスを届ける調整役でもあります。営業に必要なスキルとは?
営業に求められるスキルは「話す力」だけではありません。
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聞く力 … 相手の本音を引き出す質問力
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提案力 … 課題に合わせた解決策を提示する力
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信頼関係構築力 … 約束を守り、誠実に対応する姿勢
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粘り強さ … 断られても挑戦を続ける精神力
つまり、営業とは「話すより聞く」「売るより解決する」ことが大切なのです。
営業のやりがい
営業は数字で結果が見える分、厳しい面もあります。しかし、その分やりがいも大きいです。
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自分の努力がそのまま成果に反映される
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お客様から直接「ありがとう」と感謝される
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信頼関係を築くことで長期的な取引につながる
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幅広い業界や人脈に触れられる
「人と関わることが好き」「達成感を味わいたい」という人にとっては、大きな成長の場になります。
まとめ
営業は「商品を売る仕事」ではなく、「お客様の課題を解決し、信頼関係を築く仕事」です。
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お客様と会社をつなぐ架け橋
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ヒアリング・提案・フォローまでの一連の流れ
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新規開拓、ルート営業、インサイドセールスなどスタイルの違い
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売上だけでなく、お客様の声を社内に届ける役割もある
営業を正しく理解すると、「ノルマに追われるだけの仕事」というイメージが変わり、むしろ「人を助ける、信頼を築くやりがいのある仕事」であることが見えてきます。
これから営業を始める方も、「営業って大変そう」と思っている方も、まずは「相手の話を聞いて、課題を一緒に解決する」という意識を持つことからスタートしてみてください。
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